名前から勝手に
”シュールスポット”と思っていたが、
実際は、弛みのユの字もない
物凄いストイックな場所だった
エスカルゴといえば、
フランス料理の高級食材。
が、今やフランスでは絶滅寸前。
そのエスカルゴの完全養殖を
世界初で成功させた方こそが
この牧場の主、高瀬社長
高瀬社長は、
松阪市で鉄工所を経営されており、
”不死身の超人”の異名も持つ。
お話を伺っていて思った。
えらいこっちゃ、私、凄い人に会ってしまった・・・
これは大げさでなく
国家プロジェクトにも成り得る話だ!!・・と・・・。
▼そもそも本物の「エスカルゴ」とは??
3種類ある。
『ブルゴーニュ種』
これぞ本物。
ポマティアという種を指し、
保護育成種の為、
日本に入ってくることはない。
『トルコ種』
ブルゴーニュ種の代用種。
『プティ・グリ種』
加工品 (缶詰・冷凍)
左側からエスカルゴ・アサリ・カタツムリの殻。
生態はアサリと近いそう。
殻の巻き方向が違うもの。
カタツムリも同じらしいが
左巻きは10万個に1個の突然変異だそう。
▼そして幻の「エスカルゴ(ポマティア)」とご対面
白くて綺麗・・・チビ可愛いじゃん
絶滅危惧種なので、
私達が「エスカルゴ」と呼んで食べているのは、
外来種による代替品
世界中みても
未だ本物のエスカルゴの完全養殖には、
成功していない。
▼世界初の完全養殖を成功させた高瀬社長
高瀬社長は、
31年前に輸出入の正規承認を得た。
承認を得るまでなんと7年
そこから私財を投じ、
独学で研究を重ねて、
完全養殖に成功
※完全養殖:生殖から親になるまでの一連を人工的に養殖すること
書けないけれど、
その金額たるやマジで驚く。
通常、エスカルゴは
大人になるまで3年かかるところ、
独自ノウハウにより3~4ヶ月で成長させる
世界中の研究者が
不可能としていたことを成し得たのだ
▼これがエスカルゴの卵だ
大きさはいくら大。
白キャビアと言われる幻の逸品。
エスカルゴは1匹で
雄雌の両機能を持っている。
産卵時、親はドリルのように頭を使い、
土に穴を開ける。
産卵数は、1匹平均60個程。
1個あたり約30分、
合計30時間をかけて産み、
産卵後に息絶えるそう。
▼では早速本物のエスカルゴを頂きます
お作法は社長がお手本。
わわわわ・・・美味しいぃぃ
なんだこの食感と旨み。
ガーリックソースも
さっぱりしていて美味し過ぎる!!!!!
「一体、今まで私が食べていたエスカルゴは何だったの?!」
と思わず。
「だからあんたが食っとたのはエスカルゴじゃなくてただの外来種!!何度もゆーとるやろ!!」
と社長すかさず。
▼本来は深く綺麗な森に生きるエスカルゴ
フランスの森を再現すべく、土づくりには3年かける。酸性からアルカリ性に変え、
社長が自分で建てた
独自エスカルゴハウスにセッティング。
ハウス内は撮影禁止だが、見学はOKなので是非
▼ガーリックソースにも超こだわっている
レシピは、文献を基に徹底研究。
パセリもエシャロットもニンニクも
再現土を使って全て手作り。
当時、エシャロットは
フランスのリヨンにしか無かった為、
育てるのに15年かかったそう。
▼エスカルゴの餌は??
食事は2日に1回。
夜行性の為、21時頃に起きてきて、
モソモソ食べるらしい。
因みに、
若かりし頃の社長の睡眠時間も
2日に1回で3時間・・・さすが超人ス。
少し食べさせて頂くと、
大豆が香るきな粉のようなもの。
美味しいじゃないか。
おぉ、食べてる食べてる。
餌を盛る器は、
清潔さが重要な為、
毎日手洗いし、天日干しを行うのだそう
大変
▼泣けるほどの想い
ここまでくるのにどれだけのご苦労をされたのか
私には計り知れない。。
鉄工所を営み、
不動産、建築も行い、
エスカルゴも研究し農業もやる・・・
一つ一つに対し、
深く、根気強く、徹底的に追及する。
高瀬社長は
自らを「俺は頭がおかしいんだと思う」
と仰っていたけれど、
諦めずに何度も何度も何度も
ナニクソ!と努力し続けられる
執念とバイタリティが天才と思った。
更には、
エスカルゴの病気を治す
免疫を発見するまで
高瀬社長の挑戦は続く。
▼世界の一流どころから熱烈アプローチ
今まで、
世界中の一流シェフ、某大手商社やメーカー、
名だたる学者達、
極め付けには教科書にも載るほどの某国の大富豪から
熱烈アプローチを受けている。
メールのやり取りを
色々と読ませてもらったが、
すごい・・・としか言いようがない。
▼エスカルゴ牧場の今後・・
社長の思いをしっかり理解し、
手を組める機関とは、まだ出会えていない模様
なので今、この研究にあたっているのは社長のみ。
後継者はいない。
「勿体ない・・」と安易に呟いたら、社長に怒られた
無責任なのは重々承知なのだけど・・
だってだってなんだもん(>_<)。。
難しいのは
社長のやりたいことが広いからかな。
もっと研究したい。
単に研究がしたいのではなく、ビジネスとしても成立させなくてはならない。
日本人にはあまり馴染みがないエスカルゴだけれど、
世界に需要があることはわかっている。
もし成功したら、
三重と言ったらエスカルゴ、
日本と言ったらエスカルゴという
国を挙げて取り組む市場となる。
そうなれば、
観光地として地域が活性され、
雇用創出にも繋がる。
未来ある子供達になにが残せるか・・
熱い社長の想い。
▼約3時間強・・・
熱い話にすっかりのめり込んだ時間。
帰った後も
もやもやが冷めなかった
”天才とは、1%のひらめきと99%の努力である”
BYトーマス・エジソン
▼県庁の方に聞いてみた
別件でお会いする機会があった為、
エスカルゴ牧場の話題を出したところ、
存在は把握されていた。
すごいという事も認知はされていた。
だた松阪市は「肉」。
日本にはエスカルゴを食べる文化が
あまりないということが
難しいと認識している模様。
▼是非!!
わぁ、エスカルゴヽ(*’∀’*)/ !!という方も
え~、エスカルゴ~(-_-)??という方も
是非一度、牧場へ遊びに行ってみて下さい。
きっと衝撃を受けるはず。
エスカルゴ牧場
住所:三重県松阪市曲町78番地
電話:0598-21-6417(要予約)
時間:9:00~17:00
URL:http://www.mie-escargots.com/index.htm

フクダミキ。OTONAMIE副代表。OTONA MASTER。
仕事は東京の企業の社長秘書兼オフィスワークセンター長。数年前から社会人学生でもある。2014年に夫の都合で東京から三重県桑名市にお引越し。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。この記者が登場する記事
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